「来週からの海外旅行、日本にいる家族や友人にLINEで連絡したいけれど、設定を間違えて数万円請求されたらどうしよう……」と不安になっていませんか?
知人から「海外でスマホをいじっていたら高額請求された」という失敗談を聞き、LINE通話でも同じことが起きるのではないかと、極度に怖くなってしまうお気持ち、痛いほどよくわかります。キャリアショップで働いていた頃、実際にそんな高額請求の明細を見て泣き崩れるお客さまを何人も見てきました。
でも、安心してください。あなたのスマホが壊れているわけでも、あなたが機械オンチなわけでもありません。結論からお伝えすると、LINEの通話機能自体は、国内でも海外でも基本的に無料です。ただし、LINEを使うための「データ通信料」は別に発生するため、海外では設定を間違えると高額請求につながる場合があります。
この記事では、元キャリアショップ店長の私が、飛行機に乗る前から現地に到着するまでの「高額請求を防ぐための安全なスマホ設定手順」をiPhoneとAndroid別に解説します。もうパケ死に怯える必要はありません。一緒に、心から旅行を楽しめる安心の設定をしていきましょう。

CHECK
【著者プロフィール】
結城 あや(Yuki Aya)
元 大手携帯キャリアショップ店長 / デジタルライフ・アドバイザー
キャリアショップにて10年間で5,000件以上のスマホトラブル相談を解決。特に「海外ローミングによる高額請求(パケ死)」の未然防止や返金相談に尽力。機械操作に不安を抱える方に寄り添い、「失敗しにくい安全な設定」を専門用語をできるだけ使わずに優しく導く伴走者。
結論:LINE通話は無料!でも「データ通信料」でパケ死する理由
海外旅行に行く前、一番最初につまずくのが「LINE通話は無料なのに、なぜ海外だとお金がかかると言われるの?」という疑問ですよね。ここがはっきりしないと、怖くてスマホを触れないと思います。
「通話料」と「通信料」の違いを理解する
実は、「LINE通話料」と「データ通信料」は全くの別物です。
LINEのアプリを使って電話をかけること自体には、国内でも海外でも基本的に通話料はかかりません。しかし、LINEの通話をつなぐためにはインターネットの電波(データ通信)が必要です。日本にいる間はスマホの定額プランに守られていても、海外で現地の携帯会社の電波(データローミング)を使ってインターネットにつなぐと、契約内容によっては国内の定額プランとは別の料金が発生します。
【注意】これが「パケ死」の正体です
「ちょっとLINEを開いただけなら…」と現地の電波でビデオ通話をしたり、高画質な写真を何枚も送受信したりすると、データ通信量が増えます。契約している携帯会社の海外料金プランを確認していない場合、帰国後に高額な請求が届く原因になりかねません。
✍️ 専門家の経験からの一言アドバイス
【結論】: 「日本にいる相手(電話を受けた家族や友人)にも高額な料金がかかるのでは?」という心配は基本的に不要です。
なぜなら、この点は多くの人が誤解しがちですが、日本にいる家族は日本国内の通信環境でLINEを受けているためです。心配すべきなのは、海外にいるあなたのスマホが「どの電波を使ってインターネットにつながるか」です。この事実を知るだけでも、かなり安心できるはずです。
もうパケ死しない!飛行機に乗る前の「機内モード」完全図解
「データローミングをオフにすればいい」と説明する記事もありますが、設定画面の奥深くを探してスイッチを切り替えるのは不安ですよね。高額請求を防ぐ最もシンプルな方法は、スマホを「機内モード」にすることです。
なぜ「機内モード」が最強の盾になるのか?
機内モードをオンにすることで、高額請求の元となる現地の携帯電波をスマホが遮断します。さらに、ホテルの無料「Wi-Fi」だけをオンにすれば、携帯会社の海外回線を使わず、Wi-Fiの電波だけで安全にLINE通話ができます。Wi-Fi環境で通話が不安定な場合は、Wi-FiでLINE通話が途切れる時の直し方も確認しておくと安心です。
絶対に失敗しない3タップ設定手順(iPhone / Android)
飛行機に乗る直前と、現地ホテル到着後の設定手順を時系列で確認しましょう。
飛行機に乗る前の「3タップ」安全設定
- 【飛行機に乗る直前】画面の右上から下へスワイプ(iPhone)または上から下へスワイプ(Android)し、コントロールセンターまたはクイック設定パネルを開きます。
- 【飛行機に乗る直前】飛行機マーク(機内モード)をタップしてオンにします。これで携帯会社の海外回線につながるリスクを大きく減らせます。
- 【現地ホテル到着後】飛行機マークはオンにしたまま、扇形のWi-Fiマークをタップしてオンにします。ホテルなどの安全なWi-Fiに接続してください。
機内モードとWi-Fiを両方オンにした状態を旅行中ずっと維持していれば、スマホが勝手に海外の携帯回線へ接続するリスクを抑えられます。ただし、ホテルや空港などの無料Wi-Fiは通信が不安定なこともあるため、重要な連絡をする前はWi-Fiの接続先を必ず確認しましょう。
ホテル以外の「街中」でも安全にLINEを使う2つの方法
「機内モード+ホテルの無料Wi-Fi」で安全性は高まりますが、これだと「ホテルから一歩でも外に出ると、LINEが使えなくなって不安」という課題が残ります。
外出先で通信手段を確保するメリット
街中で迷子になった時や、綺麗な景色の場所からビデオ通話をしたい場合、またマップアプリを使いたい場合は、「レンタルWi-Fi」か「eSIM(イーシム)」という通信手段を事前に準備しておくのが安心です。
レンタルWi-FiやeSIMを利用すれば、スマホの日本回線で高額な海外データ通信を使わず、街中でもLINE通話や地図アプリを使いやすくなります。
レンタルWi-FiとeSIMの徹底比較
それぞれの特徴を比較表で確認してみましょう。料金は渡航先・日数・容量・申込時期によって変わるため、2026年4月時点の一般的な目安として見てください。
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| 比較項目 | レンタルWi-Fi(ルーター持ち歩き) | eSIM(スマホ内蔵型のデジタルSIM) |
|---|---|---|
| こんな人に最適 | 機械操作が不安な方、複数人で一緒に旅行する方 | スマホの操作に慣れている方、荷物を増やしたくない方 |
| 設定の簡単さ | ◎(届いたルーターの電源を入れ、スマホでパスワードを入れるだけ) | △(事前にスマホのQRコード読み取り等の設定手順が必要) |
| 価格の目安 | 1日あたり約1,000円〜(複数人で割り勘可能) | 1旅行あたり約500円〜2,000円台のプランもある |
| 荷物の有無 | ルーター本体と充電器を持ち歩く必要がある | スマホ単体で完結するため荷物ゼロ |
| 安全な使い方 | スマホは「機内モード」のまま、レンタルWi-Fiの電波に接続する | 日本の回線の「データローミング」をオフにし、eSIMの回線を使う |
✍️ 専門家の経験からの一言アドバイス
【結論】: スマホの設定に自信がない方は、まず「レンタルWi-Fi」を検討してください。
なぜなら、eSIMは安くて便利ですが、初期設定の途中で「今どっちの回線を使っているか分からない」と混乱してしまうケースが少なくないからです。レンタルWi-Fiなら、物理的な機械の電源を入れるだけなので、直感的に通信状況が把握でき、現地でのトラブルを抑えやすくなります。
トラブル解決!海外でのLINE通話に関するよくある質問 (FAQ)
これまで多数のスマホトラブルを解決してきた経験に基づき、ユーザーがつまずきやすいポイントをQ&A形式でまとめました。
海外にいる時、LINE通話の着信が来た(電話が鳴った)だけでもお金はかかってしまいますか?
着信が来ただけでLINEの通話料が発生することはありません。
ただし、LINE通話を受けるにはインターネット接続が必要です。機内モードにしてWi-Fiにつないでいる状態、またはレンタルWi-Fi等の安全な通信環境であれば、海外ローミングによる高額な通信料を避けやすくなります。着信後に通話がすぐ切れる場合は、LINE通話がすぐ切れる時の原因も確認してください。
中国やドバイに旅行する予定ですが、LINEは使えますか?
国や地域によっては、通常のままでは使えない可能性があります。
中国など一部の国や地域では、通信規制によってLINEなどのサービスに接続しにくい場合があります。渡航先でLINEが使えるかどうかは、出発前に旅行会社・通信会社・レンタルWi-Fi事業者の最新情報を確認してください。現地でLINE全体が開けない場合は、LINEが使えない時の完全対処ガイドも参考になります。
機内モードのまま、間違えて電話の発信ボタンを押しても大丈夫ですか?
機内モードが正しくオンであれば、通常の携帯電話網には発信できません。
機内モードがオンになっていれば、通常の携帯電話網への発信は基本的にブロックされます。また、Wi-Fiに繋がっている状態でのLINE通話なら、通常の国際電話ではなくインターネット通信として行われます。通話中に相手の声が聞こえない場合は、料金ではなく音量やマイク設定の問題も考えられるため、LINE通話で声が聞こえない時の確認手順も確認してください。
まとめ:設定さえ完了すれば、不安は日本に置いていけます
いかがでしたでしょうか。「LINE通話料」と「データ通信料」の違い、そして「機内モード+Wi-Fi」という安全な使い方を理解していただけたと思います。
この記事でご紹介した以下のルールを守れば、高額請求のリスクを大きく減らせます。
- 飛行機に乗る前に、スマホを「機内モード」にする。
- 旅行中、必要がない限り機内モードを解除しない。
- インターネットを使いたい時は、「Wi-Fi」だけをオンにしてつなぐ。
- 街中でも使いたい場合は、レンタルWi-FiまたはeSIMを事前に準備する。
これで「もしかして数万円の請求が来るかも……」という不安をかなり減らせます。ただし、海外の通信料金は契約中の携帯会社・渡航先・利用プランによって変わります。出発前に、必ず契約中の携帯会社の海外利用条件も確認してください。
外出先でも道に迷わず、いつでも家族と連絡を取りたい方は、出発前に必ず「海外用レンタルWi-Fi」または「eSIM」の準備を進めておきましょう。LINE通話そのものが不安定な場合は、通信環境だけでなく端末側の設定も関係するため、必要に応じて関連記事も確認してみてください。
[参考文献リスト]
本記事は、読者の皆様に安全で正確な情報をお届けするため、2026年4月時点で確認できる以下の公式情報を参照して作成しております。
・LINEは無料で利用できますか? | LINEヘルプセンター (LINEヤフー株式会社)
・具体的な相談事例の公表とその対処法 別紙2 | 総務省



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